【葬儀の事前準備】葬儀の豆知識⑥-無宗教・神式・キリスト式-

家族葬INORITEイノリテ堺深井ホールです。
日本で行われる葬儀の8割~9割が仏式でのお葬儀です。では残りの1割~2割はどんな方法なのかと言いますと、神式やキリスト式,新興宗教の考え方に則った方法や、無宗教でのお見送りなど多種多様です。
ご自身の家が仏式だとしても、神式などの葬儀に参列する可能性もあるかと思います。
今回は、そんな無宗教式・神道のお葬式・キリスト教のお葬式について解説していきます。
いざという時の為に、是非参考になさってみてください。

無宗教のお葬式

無宗教のお葬式とは、どういうものなのでしょうか。
簡単に申し上げますと、宗教者様を呼ばないお葬式、という事になります。
そうする事で、御布施のご準備が不要になり、その分のご負担が軽くなります。宗教的な決まり事が無い為、自由葬という呼び方もあります。

無宗教葬でのお別れの方法

お通夜にあたる火葬の前日は、湯灌・ラストメイク・納棺のみ行い、それを終えれば帰宅するもよし。食事をするもよし。決まった時間に親族で集合し、焼香のみされる方もいらっしゃいます。焼香は仏式ですが、やはりお別れのイメージが強い方が多く、無宗教でも焼香をされる方が多いです。
他には、献花としてお花を一人づつ手向けたり、楽器ができる方が親族にいらっしゃれば献奏の時間を作ったり。とにかく決まりが無い為、どういった方法でお別れをしたいか、事前に考えておく必要があります。
葬儀社も皆様のご希望に応えられるよう、対応させていただきますが、設備の問題等で叶わない事もあるかもしれません。こちらも事前に確認をする必要があります。葬儀当日も、お別れの方法は自由です。最後には必ず祭壇のお花をお棺へ手向け、火葬場へと出棺します。

無宗教葬の注意点

無宗教で葬儀を行うと、戒名や四十九日法要なども無くなる為、親族一同からの承認を得ないと、後々のトラブルに発展しかねません。また、お付き合いの深いお寺様がいらっしゃったり、その境内に墓地がある場合など、いくら無宗教葬をご希望されていても、実現が難しい場合も多々ございます。くれぐれもご注意くださいませ。

神式のお葬式

神道における葬儀の考え方

仏教上でのお葬式は、『故人を極楽へ送り出す』儀式であるのに対し、
神道では、『故人を、先祖と共に子孫を見守る神として奉る』事が目的になります。
また、神道では死を穢れとして扱いますので、お寺で葬儀をする事はあっても、
神様のおられる神社で葬儀をする事はありません。
葬儀を執り行う事で、不幸が起きた非日常を祓い清め、日常の世界へ戻すという意味も込められています。
こういった事から、考え方の根本が違っている事がわかります。

 

搬送~通夜祭

搬送後、安置所でお寝かせする際も、お線香,ろうそくは使いません。
榊を対に置き、塩,水,米,酒などを八足(専用の机)に供えます。

祭壇には、お花の他に、神様へのお供えものがズラリと並びます。
野菜・お菓子・乾物・丸餅・海産物・果物など準備する必要がありますが、
葬儀社が準備をしたり、神職さんが持ってきて下さったりする場合が多いです。
(別途料金が発生する場合もありますので、ご注意ください。)

仏式の通夜では僧侶が読経しますが、神式では神職さんが雅楽の中、祝詞を読み上げます。(雅楽はCDから流れます)
『御霊うつしの儀』の時間になると、式場の明かりを一切消して、真っ暗の中で儀式が進行していきます。これは神職さんが霊璽(れいじ 仏式でいう位牌)に故人様の魂を移す儀式です。
参列の皆様は、焼香の代わりに玉串奉献をします。榊の枝に紙垂れを結ったものを故人に供えます。その際には、神社で拝礼する時と同じ作法で二礼・二拍手・一礼を行います。ただし拍手の時には、音を鳴らしてはいけません。忍び手で行います。
もし万一、参列した葬儀が神式だった場合でも、式場スタッフがお作法などお伝えさせていただきますので、ご安心ください。

神葬祭~十日祭

火葬の当日も通夜祭と同じように、雅楽の中、神職さんによる祝詞,参列者による玉串奉献が行われます。あとは仏式の葬儀とほぼ同じで、祭壇のお花をお手向けし、時間になれば霊柩車へお乗り頂き、火葬場へ向かいます。そして、火葬炉の前でも祝詞と玉串奉献を行います。
仏式でいう初七日にあたるのが十日祭です。これも初七日と同じで、骨上げ終了後式場へ戻り、執り行う事が主になっています。

キリスト教のお葬式

キリスト教における葬儀の考え方

キリスト教の葬儀は『葬儀ミサ』とも呼ばれ、カトリックとプロテスタントで内容や流れが異なります。
キリスト教では『人が亡くなったとしても肉体が滅びるだけ』という考え方をします。家族を失った悲しみは当然ありますが、死は終わりではなく始まりであるとし、神の元へ召される、祝福すべきものと考えます。

通夜~葬儀

仏教や神道とは異なり、通夜の概念はありませんが、通念上執り行われる事が多いです。
内容としては、神父様・牧師様が聖書を朗読したり、故人様の紹介をしたり。
讃美歌・聖歌を歌ったりと、他の宗教ではなかなか見られない雰囲気で式が進んでいきます。
参列の方々は、焼香は行わず、献花を行います。
白いカーネーションを献花台へ捧げます。こちらも作法などは葬儀社からご案内がございますので、ご安心ください。

葬儀当日も、同じような流れで式が進行していきます。
火葬場へ出発してからは、仏式と同じようにお骨上げを行い、それが終わると、初七日法要にあたる「追悼ミサ」を行う場合もあります。

さいごに

いかがでしたでしょうか。
仏式での葬儀作法が当たり前だと考えていると、万一他の宗教でのお葬儀に参列した際には
作法や考え方の違いに驚かれると思います。
出来るだけ事前に準備をしておき、いざという時に困らないようにしたいものです。
なお、香典の事については過去の記事④を参考にしてください。下記のリンクからお読み頂けます。

【関連記事】

葬儀の豆知識①-焼香・仏衣・シキミ-

葬儀の豆知識②-末期の水・逆さ事・箸渡し-

葬儀の豆知識③-友引・供養品・遺影-

葬儀の豆知識④-名号・戒名・香典-

葬儀の豆知識⑤-骨箱・初七日・満中陰-

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